気仙沼FSアトリエの人びと(3)


マルティナさんと斉藤龍彦さん
さかなの駅*にて 9/10撮影


創業大正15年、気仙沼の老舗酒店として始まった
斎新商店の斉藤隆一さん、龍彦さん親子が
マルティナさんと出会った事実は
偶然という名の必然としか思えない出来事でした。

ーそれは5分でー

ワインナビ**のお客さんから「ボランティアをしたい。」という
申し出を受けた龍彦さんは、小原木の仮設住宅
受け入れをお願いしに行きました。

この時、龍彦さんの目に留まったのは、
そう、小原木タコちゃん。
アパレル会社で修行をした龍彦さんは、一目見て
「この糸は違う、、、一体誰が作ってるんだろう?」と
興味を持ったそうです。

この後しばらくして、その話を聞いたマルティナさんが、
斎新商店を訪れることになるのでした。

「はじめまして。」の挨拶もそこそこに、
マルティナさん 「斉藤さん、会社作って。」
斉藤隆一さん 「!!、、、 良いよ!」

斉藤さん一家も被災者です。家も会社も被災し、
かろうじて残された店舗で営業を再開された中、
被災した人の手助けになるなら、と決断をされました。

こうして出会って5分後には
マルティナさんのFS***が、気仙沼という土地と結びつき
気仙沼FSアトリエ」として
新たな一歩を踏み出したのです。

現在は、斉藤隆一さんの長男龍彦さんが
ネットショップの店長を勤めています。

「今までは、元々家にあった仕事をやる事が多かったんですけど、
ゼロから始めることになったOpal毛糸の販売に
やりがいを感じています。」

龍彦さんは、お客さんにお買い物を楽しんでもらえるよう
カラーパレットを考案したり、
日々、より良いショップ作りを考えています。


次回は民宿高見荘 館主 加藤宣夫さんを紹介します。
きょうこ

*さかなの駅
ピッチピチのお魚を販売中
ネット通販やってます
http://sakananoeki.com/

**斎新商店の運営するワインのネットショップ
http://winenavi.jp/

***FS
【Friedenssocken】ドイツ語
意味 へいわのくつした 略して「FS」
梅村マルティナさんが、手作り市で名乗っていたお店の名前